※記事内に広告が含まれています。

Timberland/ティンバーランドのイエローブーツのレビュー|ストリートカルチャーの金字塔

Timberland

今回ご紹介するのはティンバーランドのイエローブーツこと、6インチプレミアムブーツです(以下イエローブーツ)。

知名度が高いため賛否両論ある靴ですが、ストリートカルチャーにおける重要度や靴としての完成度の高さから、靴そのものを見直して頂きたく、改めてご紹介させてもらいます。

Timberland/ティンバーランドの歴史とストリートカルチャーにおけるイエローブーツについて

ティンバーランドの歴史と完全防水のレザーブーツの誕生

引用;https://www.timberland.co.jp

ティンバーランドの歴史は、1952年にネイサン・シュヴァルツが「アビントン・シュー・カンパニー」の株を買い取ったことから始まります。
ブランドの運命を大きく変えたのは1973年のことでした。
彼らは、あるブーツの開発において、それまでの靴作りの常識を覆す「射出成型法(インジェクション・モールド製法)」を採用しました。
これはソールとアッパーのレザーを縫い合わせるのではなく、熱で融着させる手法です。これにより、針穴からの浸水を完全に防ぐ、世界初の完全防水レザーブーツが誕生しました。
この革新的なブーツは、地元のニューイングランドの厳しい冬や、ぬかるんだ現場で働く労働者たちの足元を支えるための、純然たる「実用的な道具」として世に送り出されました。

このレザーブーツこそが、現在まで続くティンバーランドのアイコン、イエローブーツになります。

また、当時「ティンバーランド」とはこのイエローブーツを代表とする防水靴のブランド名であり、このブーツのヒットと共に社名も現在と同様にティンバーランドへと変更されます。

その後、ティンバーランドは発展を続け、今ではアウトドア系のウェアも展開するようになっています。

 ストリートの日常が生んだ文化:イエローブーツとヒップホップとの歩み

このイエローブーツの歴史を紐解くとき、単なるワークブーツとしての側面以上に語るべきなのが、ストリート、特にヒップホップカルチャーとの密接な関係です。
1980年代から90年代にかけて、ニューヨークの凍てつくような冬のストリートで、一日中外に立ち続ける労働者の人々が、イエローブーツの高い防水性と防寒性に注目したことが始まりだったと言われています。
彼らは親しみを込めてこのブーツを「ティンブス/Timbs」という愛称で呼び、過酷な環境を生き抜くための道具として日常に取り入れました。
そして、同時期に過酷なストリートでの生き様を楽曲で表現するストリートカルチャー「ヒップホップ」がニューヨークで産声を上げました。
過酷なストリートでの生き様を楽曲で表現するヒップホップにおいては、足元を飾る靴は単なる履物ではなく、自身のルーツや所属を表明する「キックス/Kicks」として特別な意味を持ちます。
このイエローブーツは当時のニューヨークの労働者階級のアイコンとして、当時のアーティストたちの表現とも強く共鳴しました。
例えば、ノートリアス・B.I.G.は、代表曲「Hypnotize」中で、“Suede Tomb’s on my feet makes my cipher complete”(足元のスエードのティンズが、俺のスタイルを完成させる)と歌っており、このブーツが一つのアイデンティティであることを示しています。
また、ナズやモブ・ディープといった有名アーティストたちの足元も常にこのブーツあり、当時のミュージックビデオやジャケット写真にはその姿が刻まれています。
当然、彼らがこのキックスをあえて紐を緩めて履きこなすスタイルは、当時の若者たちの間での常識となり、Timbsことイエローブーツは現在まで続くヒップホップカルチャーの永遠のアイコンとなりました。

イエローブーツに用いられる圧着製法とは

熱で溶かした樹脂を金属の型に注入することで靴底や靴全体を成形する方法です。

ティンバーランドでは成形したアッパーをソールの型に入れた状態で、樹脂を注入することでソールの形成と接着を同時に行なっています。

それにより、アッパーとソールの継ぎ目を無くし水の浸入を防ぐことで、完全防水を達成しています。

また、イエローブーツでは射出成型によってアッパーとミッドソールの成形までを行なっており、アウトソールはミッドソールへ接着する形で作られています。

(上の画像で、ソールがツートンカラーになっている事からもわかるかと思います。)

これにより、アウトソール部分だけを剥がすことが出来るため、ソール交換が可能となっています。

一方で廉価なモデルですと、ミッドソールとアウトソールまでが一体で成型されているのでソール交換が出来ないものもあります。

イエローブーツの仕様について

先述の通り、世界初の防水レザーブーツとして誕生したこのイエローブーツには、ソールの性能だけでなく様々な工夫があります。

アッパーには表側をヤスリがけし、起毛させたヌバック素材に防水加工を施したものを使用しています。

また、縫製が必要な箇所にはトリプルスティッチが施されており、高い強度と浸水防止の役割を果たしています。

そして濡れることを前提に、シューホールには防錆加工が施されています。

さらには内張の保温性も高く、外側濡れても足先が冷えることのないようになっています。

また、このイエローブーツは防水性などから登山靴だと思われがちですが、ワークブーツとして誕生しておりソールのグリップ力も高水準です。

(一方で山や林道でのハードな使用にはあまり向きません。)

 

 

私の所有するTimberland/ティンバーランドのイエローブーツのご紹介

基本情報

Model Deta
Brand:Timberland
Model:6 inch premium boots
Size:US8.0

この靴は学生時代に購入した物なので、我が家の靴箱の中でも古参に当たる靴です。

しかし、防水スプレーやブラッシングのお陰で、まだまだ綺麗な状態を保っています。

(ここ数年は役割をダナーライトに取って代わられているのが大きいのかもしれません。笑)

しかし、履き口のパッドの部分が少し加水分解(合皮製の部分)を起こし、ひび割れのような状態になってきています。

合皮用のクリーナー&保湿剤を用いたことで進行は抑えられていますが、いづれ修理に出そうかと思っています。

履き心地

インソールのクッション性や履き口のパッドなどにより、スニーカーに近いような快適な履き心地です。

また、その防水性能は流石の一言ですが浸透性はないので、ゴアテックスを採用するダナーライト等と比較すると蒸れを感じることはあります。

しかし、価格を考えると靴としてのコストパフォーマンスはまだまだ高いものと思います。

サイズ感について

US8.0で全くストレスがなくジャストフィットです。この靴はグッドイヤーウェルト製法の靴などとは異なり、インソールが沈んだりすることはありません。

またイエローブーツでは、幅が標準幅のMワイド幅のWがありますが日本ではW幅が基本であり、私のモデルもW幅です。

(ネットなど並行輸入品を購入する際には注意が必要かもしれません。)

なのでサイズ選びの際には、試着した際に緩すぎず気持ちいいホールド感がある程度のサイズを選ぶことをおすすめします。

最後に:日本におけるイエローブーツ=不遇な名作?

日本では大手靴量販店で集中的に取り扱われていることもあり、履いている人をよく見かける靴ランキングでも上位に入る靴であると思います。

そして、そのような状況から一部では学生やファッションに疎い人も履くイメージがつき、イエローブーツ、延いてはティンバーランド=ダサい(子供っぽい)といったイメージが広まってしまっているようです。

しかし、イエローブーツ単体としては完全防水な上に、保温性も高く、手入れも楽と非常に高いスペックを保有しています。

また、そのデザインの完成度の高さや色味の絶妙さからも、アイテム単体としても十分に名作と呼ばれるべき靴であると感じます。

そして、この靴にはヒップホップカルチャーとの結び付きという、唯一無二のストーリーがあります。

個人的には、このカルチャーを正しく理解することで、この靴の真価は発揮されるものであると感じます。

その上で、ど真ん中のヒップホップタイルのキックス、アメカジのワークブーツ、モードの外し…非常に懐が深いこの靴を履きこなす。個人的にはそんな大人になりたいです。笑

何はともあれ、このイエローブーツは今こそフィルターを外して、改めて見つめ直して頂きたい一足であると思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました