ナカノタントワックス 20年目の進化:リニューアルの概要
公式ホームページによると、今回のリニューアルは「ヘアスタイルのトレンドに合わせて、さらに自由自在にスタイリングを楽しめるラインアップへの進化」を掲げています。
実際の内容を見てみると、現代のトレンドに合わせた既存製品の改良と、製品ラインナップの大幅な刷新が行われているようです。
以下に、具体的な変更点と個人的な感想をまとめていきます。
リニューアル前のナカノタントワックスのレビューはこちら!↓
デザインの進化:ポップなパッケージデザインへ刷新

これまでのタントワックスは、無印のスタイリングワックス(通称:サイコロワックス)の流れを汲んでおり、シンプルな化粧品らしいパッケージでした。
それが今回のリニューアルにより、非常にポップで、洗面台に置いておくだけで少し気分が上がるようなデザインに生まれ変わっています。
また、男女問わず使いやすいユニセックスな印象を与える工夫がなされており、手の小さい方でも握りやすいサイズ感に調整されています。

しかし、実用面において一つ大きな変更点がありました。
旧作で採用されていた「片手で開閉できる蓋」がなくなり、全ラインナップがスクリュー式(ネジ蓋)のみとなったことです。
個人的には、ヘアセットの途中でワックスが手についた状態のまま蓋を開閉したり、ワックスを追加したりする際、旧作のワンタッチ式の蓋は非常に便利でした。
個人的にはセット途中で、ワックスでベトベトな手で、ワックスを追加する際などに非常に助かる仕様であっただけに残念な変更です。
(この蓋が閉まり切っていなかったり、カバンの中で開いてしまったりで、ワックスが劣化する事故もありますが。笑)
性能の進化:トレンドへの適合と環境への配慮
ヘアスタイルのトレンドの変化に合わせて、ワックスの性能そのものも変化しているようです。
ヘアスタイルの変化に合わせて、ワックスの性能そのものも見直されています。
これまでのナカノらしい「束感」や「動きの出しやすさ」をベースにしつつ、現代的な「洗い落ちの良さ」や「思い通りのスタイリング」に焦点を当てて改良されています。
さらに環境への配慮として、容器のプラスチック削減や、髪に優しい成分へのアップデートも行われています。
香りのリニューアル
従来のタントワックスといえばフレッシュなマスカットの香りが特徴でしたが、今回は「シトラスフローラル」へと変更されました。
ユニセックスな印象を意識しているためか、シトラスといっても酸味は控えめで、フローラルな甘さが上品に香る仕上がりになっています。
長年の愛好家としては懐かしい香りが消えて少し寂しさもありますが、大人の男性がオフィスで使用しても違和感のない、非常にクリーンで落ち着いた香りです。
ラインナップの再編
ここで古くからのファンにとっては、一番の衝撃であったのは製品種類(番号)の整理です。
ナカノのワックスは、セット力の強さに比例した番号が細かく設定されており、1番から7番まで好みの強さを選べるのが大きな魅力でした。
今回のリニューアルでは、1番から3番のセット力が弱い番号において、ファイバータイプのワックスが廃止されています。
ただし、セット力の指標自体は残されており、これらの弱い番号はヘアオイルやヘアクリームとしてラインナップされています。
旧モデルでも1番や2番のワックスを店頭で見かけることはほとんどなかったため、合理的な整理だと言えます。
ただ、ナカノの「〇番」という指標は、他社のワックスと比較する際の基準になるほど定着していたため、同一のファイバータイプで1番から7番まで揃う統一感が失われたのは、ファンとして少し寂しい気持ちもあります。
なお、新旧の間でセット力の基本的な互換性は維持されているようです。
また、一部の番号では通常のファイバータイプに加えて、グリースや軽い質感の「エアライトワックス」も展開されています。
リニューアル前後のナカノスタイリングTANTO/タントワックスの使用感比較
筆者のヘアスタイルと使い分け
現在、私はオフィスに勤務する日はツーブロックにアイロンパーマをかけて動きを出したスタイルにしています。
そして、オンとオフ、あるいは髪の伸び具合に応じて、5番と7番の2種類のワックスを使い分けています。
この半年間、新旧の5番と7番をじっくり使い比べて見えてきた違いをレビューします。
なお、今回のレビューはベーシックなファイバータイプのワックス同士の比較となります。
扱いやすさの進化

同じ番号を使い比べて最も強く感じたのは、全体的に「使用感が軽くなった」という点です。
リニューアル後は油分が抑えられたのか、ファイバーワックス特有の手に取った時の重みやベタつきが軽減され、髪に馴染ませやすくなりました。
これにより、ナカノの特徴である「髪馴染みの良さ」がさらに向上し、付けすぎてダマになってしまうような失敗が少なくなったと感じます。
具体的には、旧作は少し油分が多く、番号が上がると粘土のような硬さがありましたが、新作は7番であっても伸びが良く、手のひらに広げるのも容易です。

旧7番の伸び(適量を人差し指で撫でた状態)

新7番の伸び(適量を人差し指で撫でた状態)
また、謳い文句通り、ワックスの洗い落ちが劇的に向上しました。
一般的にナカノのワックスはセット力が強くなるほど洗い落ちにくくなりますが、新作は旧作よりも「2段階ほどセット力が弱い番号」と同等レベルの洗い落ちやすさです。
(新7番の洗い落ちが、旧5番と同じくらいに感じられます。)
セット力やキープ力、質感について
セット力等は同じ番号感で変化がないそうですが、セット後の仕上がりにはリニューアル前後で明確に違いを感じます。
セット力そのものは新旧で互換性があるとのことですが、仕上がりの質感には明確な違いがあります。
旧作はファイバーが髪をしっかりと包み込み、太めの束感が作りやすい印象でした。
対して新作は、立ち上がりの良さはそのままですが、束感を作った際に「やや細めの仕上がり」になります。

旧5番の糸引き:細いファイバーが長く糸を引く形

新5番の糸引き:細いファイバーが長く糸を引く形
質感も同じ番号の旧作に比べて、少しツヤを抑えたマット寄りの仕上がりです。
(新7番でセミマットを謳っていることからも、想定されているのかもしれません)
このように、ベタつきや洗い落ちにくさといった油分によるストレスを改善し、軽やかに扱える方向へ進化した一方で、キープ力に関しては旧作の方が優秀だったというのが正直な感想です。
私のセット方法では、ドライヤーで土台を作ってから旧5番を馴染ませれば半日はしっかりと形を維持できました。
しかし新5番では、動きや束感は残るものの、セットから2時間ほど経つと根元の立ち上がりが潰れ、少しのっぺりとした印象になってしまいます。
これは新7番でも同様で、新5番よりは長持ちするものの、旧5番と同等かそれ以下のキープ力に感じられます。
髪質や髪型による影響もあるかと思いますが、個人的にはキープ力に優れていたリニューアル前の仕様が好みでした。
(使用量を変えたりもしましたが印象は変わらずでした。)
新旧比較まとめ:5番と7番のみで比較(3番は参考)
半年間使い比べて感じた新旧の性能バランスを、簡単なリストにまとめました。筆者個人の髪質やスタイリング方法による主観的な評価ですが、参考になれば幸いです。
(旧3番≒)新5番>新7番≧旧5番>>旧7番
洗い落ち:
新5番(≒旧3番)>新7番≧旧5番>旧7番
セット力:
旧7番>新7番≧旧5番>新5番
束感:
旧5番>新5番>旧7番≒新7番
キープ力:
旧7番>旧5番>新7番>新5番(≒旧3番)
艶:
旧5番>旧7番≧新5番>新7番
かつてのタントワックスは、束感やキープ力が非常に優れていた反面、ドライヤーでの事前の癖付けやワックスの適量をしっかり見極めなければ、思い通りのスタイルを作るのが難しい一面もありました。
しかし今回のリニューアルにより、セット初心者も含めて、誰でも扱いやすく、日常的に使いやすい製品になったと感じます。
最後に
ここまで比較を重ねてきましたが、私個人の髪質や、スクリュー蓋への慣れも含めると、本音としてはリニューアル前の方が好みではあります。
しかし、ナカノのスタイリングタントは20年以上もの間、多くの人に親しまれてきた歴史あるワックスであり、今回のブランドリニューアルは時代に合わせた素晴らしいアップデートだと感じています。
リニューアル後の製品も、これまでのナカノらしさを維持しつつ、多様な髪型に寄り添う高い完成度を誇っています。
旧モデルを愛用されていた方も、これまでナカノに触れてこなかった方も、新しくなった使い心地を一度試してみてはいかがでしょうか。
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