チャーチのバーウッド (Church’s Burwood)【ポリッシュドバインダーカーフに魅せられて】

Church's

年末の帰省中に妻が雨対応の靴が欲しいとのことで、ポリッシュドバインダーカーフを採用するチャーチのバーウッドを見に行ってきました。

そして、見事にミイラ取りがミイラになりました。笑

という訳で今回購入したのは、チャーチの内羽根式フルブローグであるバーウッドになります。

【Church’s Burwood】チャーチ バーウッドについて

内羽根なのにカジュアル?バーウッドの魅力とは?

バーウッドは、チャーチにおける定番の内羽根式フルブローグです。
チャーチには同じ内羽根式フルブローグで、チェットウインドという定番モデルがあります。
こちらはドレス用の木型であるラスト173を採用しており、このバーウッドとは様々な仕様に違いがあります。

まず、バーウッドは旧チャーチ時代から変わらぬカジュアル用の木型である、ラスト81を用いておりコロンとした可愛らしい面持ちが特徴となっています。

一方で、パーフォレーションの穴は非常に大きく、奥のトリッカーズのカントリーブーツと比べても迫力があることが分かります。

これらの特徴から内羽根式ながら、英国カントリーを感じさせる柔らかい印象となっています。

また、ソールはレザーソールですがヒールにはラバーが張られており、同じレザーソールのコンサルとは少し違う印象です。

(もちろんチャーチなので、出し縫いを隠さないオープンチャネルです)

そして、このバーウッドは先述の通り、雨に強いことで有名なポリッシュドバインダーカーフを採用していることが多いモデルになります。

最強の雨靴素材?ポリッシュドバインダーカーフとは?

雨の街ロンドンで多くの人々の足元を支えてきたチャーチの誇る機能素材、それがポリッシュドバインダーカーフです。

ポリッシュドバインダーカーフはガラスレザーの一種であり、旧チャーチ時代にはブックバインダーカーフという名前で親しまれていました。

今日では、ブックバインダーカーフの製造に用いる薬品に問題があるということで製法を変更し、ポリッシュドバインダーカーフとなっているそうです。

一般的にガラスレザーは、鞣した革の銀面を均一に削り、その上から樹脂を塗ることでツヤを出しています。

表面を樹脂によって覆われているため、雨など水気や汚れが染み込まないため雨用靴として非常に高いポテンシャルを持っています。

一方で、表面の樹脂にクリームが弾かれてしまい、経年変化が見られないというデメリットも併せ持っています。

まさには、使用していくとこの樹脂が割れて剥がれてくるという問題もあり、紳士靴愛好家からはあまり歓迎されない素材でもあります。

ポリッシュドバインダーカーフはこのようなガラスレザーでありながら、これらの欠点を克服した素材です。

まず一般的なガラスレザーは革の表面を誤魔化すことができることから、キップなどの硬く粗い革を用いることが多いです。

一方でポリッシュドバインダーカーフはその名の通り、柔らかく上質なカーフを用いています。

さらには、そのカーフの銀面を残した状態で薄く樹脂コーティングをしているため、艶の奥に銀面の状態を見ることができます。

そして柔らかい革に薄い樹脂を引いているので、割れるようなガラスレザーの皺とは異なった特徴的なうねるような皺になります。

また、これに関しては後述しますがポリッシュドバインダーカーフら水や汚れを弾くにもかかわらず、クリームによる経年変化が見込めるとも言われています。

ポリッシュドバインダーカーフは雨や汚れに強いガラスレザーの特徴に加え、このような特徴を持つことから非常に魅力的な素材となっています。

私の所有するチャーチ バーウッドのご紹介

基本情報

Model Deta
Brand:Church’s
Model:Burwood
Size:UK7.0F

スーツにも合わせやすいブラックカラーと迷いましたが、このラストの形からカントリーテイストど真ん中のサンダルウッドをチョイスしました。

さらには、この明るいカラーで雨対応という選択肢は他には中々ないというのも理由の1つです。(オイルドなら徐々に色が濃くなりがちであるし、カーフなら雨染みが目立つなど)

店頭で見ると明る過ぎるかと思いましたが、実際にはジーンズやオリーブ色のパンツに合わせやすく汎用性が高い色であると思います。

結局クリームは浸透するのか?

また先述したクリームが入るのか問題ですが、私は入るのではという説に一票を投じたいと思います。

今回履き下ろしにあたって、M.モゥブレィ社のリッチデリケートクリームとコロニル社のシュプリーム1909を用いてプレメンテを行ったところ、確かにクリームが入っていく感触がありました。(指でクリームを塗って場合の感想です。)

今後機会があれば、クリームの浸透具合を実験してみたいと思います。

一方でクリームが入るのならば、雨はなぜ浸透しないのでしょうか?

うーむ謎です…。

サイズ感について

サイズはUK7を選んでおり、現状幅が少しキツイですが履いていけばジャストになりそうです。

また、ラスト173のコンサルでUK7できつめのジャストフィットでしたが、幅の広いラスト81では同じUK7でも程よい良いフィット感になりそうです。

本当はラスト173に比べ捨て寸がないので、ハーフサイズ上げるつもりでしたが踵のホールド感があまりにないので同じサイズを選んでいます。

履き皺について

まだ、履き始めなので今後どうなるかはわかりませんが、やはり普通のガラスレザーとは異なる皺が入っています。

今後どのように変わっていくのか、非常に楽しみです。

同時購入した妻のバーウッドと一緒に

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