今回は以前ご紹介したボストンに続き、同じくビルケンの大定番サンダルであるアリゾナをご紹介したいと思います。
王道サンダルブランドであるビルケンの中でも、これからの春夏シーズンに最もオススメなモデルになります!
BIRKENSTOCK/ビルケンシュトックの大定番モデルであるARIZONA/アリゾナとそのバリエーションについて
ビルケンの大定番ストラップサンダルであるARIZONA/アリゾナとは
ARIZONA/アリゾナは1973年の登場以来、ビルケンの定番サンダルとして世界中で愛されているモデルです。
1963年に開発・販売されたビルケン初のサンダルであるMADRID/マドリード
引用;https://www.birkenstock.com/jp/madrid-birko-flor/madrid-core-birkoflor-0-eva-u_10.html
アリゾナはビルケン初のサンダルであるMADRID/マドリード(マドリッド)の次に開発されたモデルであり、その思想としてもマドリードを発展させたものとなっています。
アリゾナ最大の特徴である甲の部分の2本のストラップがそれであり、マドリードでは一つであったところホールド感を高めるための改良と考えることができます。
そして、この太めな2本のベルトによりホールド感が高まったことで、ビルケンの最大の売りでもあるフットベッドの効果を高め、より素晴らしい履き心地を提供してくれることとなります。
この素晴らしい履き心地とミニマルなデザインから、アリゾナは世界中で愛されるモデルとなり、このアリゾナの2本のストラップは「ビルケンシュトックのサンダル」を連想させるデザインアイコンにまでなっています。
Arizona/アリゾナのEVAモデルについて
現在のアリゾナは、その人気からアッパーの素材についてはシーズンごとに非常に多くのバリエーションが展開されますが、明確にモデル違いと言えるのがアリゾナのEVAモデルです。
まず、EVAモデルではEVAの一体成型によるフットベットを採用しており、従来の多層からなるフットベッド採用するモデルとは履き心地や特性の面で大きな違いが存在しています。
まず、EVAモデルでは従来のフットベッドは異なり非常に軽量かつ滑りくい、簡単に水洗いが可能であるといったメリットがあります。
一方で、従来のフットベッドにあるような吸湿性がなく蒸れが発生したり、コルクの沈み込みによる馴染みがないといった欠点があります。
もちろん、EVAモデルもそのデザイン性や履き心地は確かなものであり、その上で通常モデルよりも価格が抑えられているので素晴らしいアイテムであることは変わりありません。
しかしながら、ネットショップや正規店以外ですとEVAモデルと通常モデルが誤認されるような販売のされ方をしていることもありますので、ご注意いただければと思います!
ビルケンのオリジナル素材であるBirko-Flor/ビルコフローについて
ビルコフローはビルケンのオリジナル素材であり、アリゾナの定番アッパーの一つです。
ビルコフローはPVCプラスチックの裏面にフリースを張り付けた合成皮革(合皮)一種であり、高い耐久性と合皮ながらもフリースの吸湿性により快適な肌触りが特徴です。
なお、余談ではありますが一般的な合皮にはPVC製のものとポリウレタン製のものがあり、質感や柔らかさではポリウレタンの物に軍配が上がることが多いです。
また、合皮についてよく言われる経年劣化については両素材共に見られ、まずPVCでは油分が抜けることによる割れが発生します。
一方、ポリウレタンでは加水分解を起こすことでベタつきが発生し、続いてボロボロと崩れるような劣化を見せます。
個人的にですがPVCの方が全体的に耐久性が高く、紫外線を避けたり合皮用のクリーム等で油分を補うことで長く使うことが出来る印象です。
このことは、ヴィトンにてエジプト綿にPVCのコーティングを施したトアル地を定番的に用いられており、そのバッグ等がヴィンテージとして形を保っていることからも伺い知ることが出来ると思います。
(ヴィトンのPVC表面は特殊な加工がなされている可能性がありますが…。笑)
さて話を戻しまして、ビルケンのビルコフローはPVC由来の硬さはあるものの質感は非常に高く、皮膜の薄いガラスレザーのような上質な質感が与えられています。
アリゾナにはもちろん定番として天然皮革のモデルも展開されていますが、価格がやや高くなるのと気軽さを取りビルコフローのモデルを選択するのもありかと思います。
主観ですがアリゾナは定番としてビルコフローモデルも強く押されている気がします。
これは、アリゾナのデザイン上、アッパー面積が小さく天然皮革の風合いやエイジングが分かりにくいといったことも寄与しているのかなと思います。
補足:ビルコフローの弱点?について
しかしながら、現在2年ほど愛用している私のアリゾナのビルコフローのモデルでは、バックルの穴部分に表面だけですが裂けが発生してきています。
表面だけであり裂けの激しい進行は見られませんが、バックルのある4カ所すべてで同様の現象が見られています。
ビルコフローはそのやや硬く柔軟性に欠けるといった特性から、バックルの穴部分等テンションのかかる箇所から裂けるようなことがあるかもしれません。
私の所有するビルケンシュトックのBOSTON/ボストンのご紹介
基本情報
Brand:BIRKENSTOCK
Model:Arizona
Size: 26.5cm(EU 41)
Width:Regular
私のアリゾナは先述のビルコフローのものであり、カラーは合わせやすいブラックを選んでいます。
個人的にはビルコフローはブラックの方が、合皮感が少なくて良いと感じた点も選んだ理由の一つです。
履き心地については共通のフットベッドを採用するボストンの記事でもご紹介しましたが、硬さを感じながらもトウバーを掴んで歩くというビルケン特有の素晴らしいものです。
特にクロッグサンダルであるボストンと比較するとアリゾナはホールド感が強く、よりフットベッドを掴む感覚が強く感じられます。
(↑少しお見苦しいですが約2年の使用によりフットベッドが足型に沈み込んでおり、完全に足へフィットするようになってきました。)
個人差はあるかと思いますが総じて履き心地に関しては、ボストンよりもアリゾナの方が優れているように感じられ、アリゾナはある点ではビルケンのサンダルの完成形ではないかと感じさせる程です。
デザインに関してもアクのないミニマルなものであり、カジュアルからキレイ目まで幅広い服装に合わせられる懐の深さがあります。
また、アリゾナに関しては並行輸入等では正規の40%オフ程度の価格で購入することが出来るので、ビルケンのサイズが分かっている方には信頼のできる並行輸入店での購入もおススメします。
私のアリゾナについてもコストコにて税込み6000円程度で購入しており、コストコでは定期的に販売されているようなので会員の方は狙ってみるのもよいかと思います。
サイズ感(サイズ選び)について
サイズについてはボストンと同じく、レギュラーフィットの26.5cm(EU 41)を選びジャストフィットといった形です。
最後に
ビルケンのアリゾナは類似商品も数多く販売される程のアイコニックなサンダルですが、やはりその完成されたデザインと履き心地は手に取ってみなければ分からない物でした。
そしてその本当の素晴らしさは本家ビルケンのフットベットや計算された設計があっての物かと思いますので、デザインで気に入った場合にも可能であれば本家アリゾナをおススメしたいと思います。
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