【大定番フライトジャケット】BUZZ RICKSON’S(バズリクソンズ)TYPE MA-1 “LION UNIFORM INC.”のレビュー

アウター

久しぶりの投稿になってしまいましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

私は更新間隔が空いてしまいましたが、寒さに比例するのか本ブログの閲覧数が伸び始めたためやる気を取り戻しつつあります。笑

冗談はさておき冬になり物欲もご紹介したいアイテムも溜まってきたため、今後は週一件の投稿を目指していきたいと思います。

復活後第一弾はずっとご紹介したいと思っていた、フライトジャケットの大定番バズリクソンズのMA-1をご紹介させて頂きたいと思います。

長くなるだろうな…と思っていたのですが案の定長文になってしまったので、飛ばし飛ばしでも読んで頂けたら幸いです。

(画像枚数も過去最大なので、重かったら申し訳ございません。)

BUZZ RICKSON'S(バズリクソンズ)について

最高峰のミリタリージャケットブランドの一つであるバズリクソンズとは

バズリクソンズは1993年に、東京の老舗繊維製品企画製造会社である東洋エンタープライズが、ザ・リアルマッコイズ・ジャパン(旧マッコイズ)が共同で設立したミリタリーウェアブランドです。

(旧マッコイズは当時既にA-2など革製フライトジャケットの復刻・製造において、世界最高峰の評価を得ているミリタリーブランドでした。)

現在では旧マッコイズは経営から離脱しており、バズリクソンズは東洋エンタープライズ内の独立ブランドとして存在しています。

ブランド設立当時は旧マッコイズが革製フライトジャケットを展開していたこともあり、棲み分けのためバズリクソンズはMA-1を代表とするナイロン製フライトジャケットの復刻・製造を行っていたそうです。

バズリクソンズと言えば、ナイロン製フライトジャケットというブランドイメージが定着しているのはこの頃の影響が大きいと思われます。

(現在は革製フライトジャケットを含めたミリタリーウェア全般の製造を行っています。)

ブランド名である「バズリクソンズ」は、映画「戦う翼」の中でスティーブ・マックィーンが演じる役名に由来しています。
(ちなみに彼が劇中で着用していたのはB-3ですね。笑)

バズリクソンズにおいて最も特徴的なのは素材からデティールまで最大限にこだわり、当時のミリタリーウェアを忠実に復刻・再現している点です。

そのため、本物のミリタリーウェアと同等の機能や耐久性、エイジングなどが楽しめることが大きな魅力となっています。

(一方で、シルエットは当時の野暮ったさが残るようなモデルも多く存在しているので、サイズ感などは割と注意が必要だと感じます。)

そして、バズリクソンズはこれらの特徴とその非常に高い品質から、旧マッコイズ系ブランド(現リアル・マッコイズ、トイズマッコイなど)と並び、最高峰のミリタリーウェアブランドとして知られています。

その評価は一流ブランドからも評価されており、ラルフローレンが自身のハイエンドブランドであるRRLのフライトジャケットの製造をバズリクソンズに依頼したエピソードからも伺い知ることが出来ます。

(しかも、OEM生産ではなくRRLとバズリクソンズのダブルネーム仕様でした!)

また、現在ではデザイナー、他ブランドやセレクトショップとのコラボも増えてきており、質の良い定番アイテムに留まらず現代的なデザインを取り入れたモデルも見られるようになってきています。



バズリクソンズの大定番フライトジャケットであるMA-1について

アメリカ空軍の誇る名作フライトジャケット:TYPE MA-1(オリジナルのMA-1)とは

引用;https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E9%99%B8%E8%BB%8D%E8%88%AA%E7%A9%BA%E8%BB%8D

ミリタリージャケットの代名詞としてよく耳にすることもあるかと思いますが、MA-1はアメリカ空軍の代表的なフライトジャケットの一つです。

正確にはインターミディエイトゾーン(INTERMEDIATE ZONE)である、-10℃~10℃に対応するフライトジャケットになります。

(アメリカ軍では高度・気温に応じて五段階の適応ゾーンを設けて、フライトジャケットの開発を行っているそうです。)

バズリクソンズB-15B(コットン)

引用;https://item.rakuten.co.jp/earthmarket/br14434/?gclid=CjwKCAiAtej9BRAvEiwA0UAWXgdSIyOEOBqDJt_wzLLy3twc_jgpO8pxK8Polxu1PvRfcxCrRgAMSBoC0QcQAvD_BwE&scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868&icm_agid=58841188954&icm_acid=834-739-7270&gclid=CjwKCAiAtej9BRAvEiwA0UAWXgdSIyOEOBqDJt_wzLLy3twc_jgpO8pxK8Polxu1PvRfcxCrRgAMSBoC0QcQAvD_BwE&icm_cid=1424317877

MA-1が正式に軍に採用されたのは1950年代初頭であり、世界初のナイロン製フライトジャケットであったB-151Bの後継として開発されました。

1940年代後半よりジェット機の開発が進むことで、より高高度の飛行が可能となり従来の革製フライトジャケットでは氷結の問題が発生していました。
そこで、1945年に氷結に強いナイロン用いたB-15Bが開発されました。

ちなみにB-15BからMA-1への大きな変更点は、ヘルメットや機内での干渉を防ぐためボア付きの襟がなくなった点、酸素マスクのホースをクリップで固定するために胸元にタブが付いた点になります。

そして、MA-1はその機能性や生産性の高さからフライトジャケットの完成形として、使用の変更を重ねながら1950年代の初頭から1980年代末までに渡って使用され続けました。

また、MA-1はその独特なデザインに加えて、その生産枚数の多さや民生品の存在も追い風となり、現在ではファッションアイテムとしても確固たる地位を築いています。

バズリクソンズの傑作フライトジャケットであるTYPE MA-1 “LION UNIFORM INC.”とは

バズリクソンズのMA-1はカスタムモデルを含めて数多くのモデルが販売されていますが、最も定番と言えるのが今回ご紹介するの「TYPE MA-1 “LION UNIFORM INC.”」になります。

このモデルはその名の通り、1950年代にライオンユニフォーム社がアメリカ軍に納入していたMA-1の最初期モデルの復刻にあたります。

初期型のMA-1は後期のモデルに比べると経年変化も含め、独特の味わいがあると言われています。

まず、ボディには2/2 HEVAVY NYLON TWILL GOVERNMENT USE と呼ばれる厚手のナイロン生地を採用しています。

(GOVERNMENT USE=政府採用という意)

これは36本の長繊維から出来た一本のナイロン糸を織り上げた生地であり、高い耐久性と2/2綾織りによる独特の経年変化が楽しめる素材となっています。

また、中綿には当時のMA-1に用いられてたコットン生地にウールを植毛したものを用いており、高い保温性を確保しています。

襟元と袖、腰のリブにはゴムは使用せず、当時と同様のウール100%でリブ編みによって仕立てられています。

 

肩には真鍮のペンキャップが内蔵されたユーティリティポケット(シガレットポケット)とアメリカ空軍のインシグニアが備わっています。

このインシグニアも当時のものを再現しており、熱転写式プリントによってナイロン自体に溶け込むようにプリントされています。

(着こんでいくと、かすれたような雰囲気のあるエイジングになるようです。)

 

また、このMA-1最大の特徴とも言えるのが、フロントとユーティリティポケットに採用されたクラウン(CROWN)ジッパーです。

MA-1などのフライトジャケットのジッパーは納入会社や時期によっても様々なバリエーションが存在していますが、その中でも特に特徴的であったのがこのクラウン社製のジッパーです。

クラウンジッパーはスプリング・カムロック式ジッパーという独自の機構を採用しており、引き手を離すとバネの力で戻り、引き手裏の片爪が務歯と務歯の間に入り込んで自動的にロックされるという画期的な仕組みとなっています。

しかし、クラウンジッパーはその複雑さから製造コストが高く、1960年代にはより安価な他社製ジッパーに市場を奪われ姿を消すこととなったようです。

バズリクソンズではこのクラウンジッパーを、当時の機械まで買い取る形で実名復刻しMA-1に採用しています。

(商標などでは色々あるみたいですが…。)

また、初期型のMA-1の特徴の一つでもあるのがこの前立てで、上部が角ばった形状をしています。

 

さらには、タグもオリジナルを踏襲しており、その下にはアメリカ空軍のステンシルが入ります。

 

サイドポケットはフラップなしであり、内側にはレーヨン65%、ウール35%のダブルフェイスの生地が使用されており、ポケットに手を入れた際の保温性が高められています。

酸素マスクのホースをクリップで固定するためのナイロン製タブ(オキシジャンタブンタブ)も当時の色や風合いが再現されており、雰囲気のあるアクセントになっています。

このように、このMA-1は非常に多くの特徴を持ったジャケットであり、バズリクソンズの誇る正に看板アイテムと言える存在感のあるアイテムでとなっています。



私の所有するバズリクソンズのMA-1のご紹介

基本情報

Model Deta
Brand:BUZZ RICKSON'S
Model:TYPE MA-1 “LION UNIFORM INC.”
Size:Small

このバズリクソンズのMA-1は店舗で実際に見た際に、その独特の雰囲気に魅かれてほぼ衝動的に購入してしまいました。笑

巷でよく見かけるセージグリーンのMA-1とは異なった重厚なナイロン素材に、武骨な各部パーツが配されており「モノ」としての格好良さが感じられます。

一方で形は、本物に忠実なバズリクソンズらしく着丈の非常に短いボックスシルエットで、中綿も厚めなのでスタイリッシュさとは無縁なモデルとなっています。

そのため、着こなしには気を遣う部分もあり、タイトなボトムスや着丈の長いインナーなどとはあまり相性が良くないという弱点もあります。

一方で、着丈の短いTシャツやスウェット、王道をいくようなストレートジーンズを合わせた上で、このMA-1を羽織ればそれだけで着こなしが完成する気楽さも持ち合わせています。

(着こなしの幅は狭いが、深度が深いようなイメージです。笑)

また、防寒性はオリジナルのMA-1に準拠しているのか非常に高く、北海道で-10℃を下回るような環境においても寒さをあまり感じませんでした。

そのため、本州の冬ではTシャツの上に着るだけで十分に快適に過ごすことが出来ます。

ただし、その本気なスペックは重量にも反映されており、後述するきつめのサイズを選んだこともあってか長時間の着用は疲労を感じます。

サイズ感(サイズ選び)について←やや失敗しています…。

171cm、65kgのやや筋肉質な体系でSサイズ(SMALL)を購入し、ややきつめのジャストフィットといった形です。

先にも少し触れましたがバズリクソンズのフライトジャケットは、当時のものを忠実に再現しています。

 

そのため、オリジナルに忠実な短い着丈にボックスシルエットに加え、身幅と腕回りにゆとりがあるサイズ感となっています。

特に腕回りのゆとりはかなり大きく、中綿の存在も相まってかなり膨張したような印象を受けます。

そこで、私はタイト目なSサイズを選んだのですが、はっきり言って失敗であったと思っています。

(恐らく適正であったMサイズはジャスト~ややゆったりといった印象でした。)

着用したシルエットはSサイズの方がよく着回しもしやすいのですが、着心地が最悪となってしまいました。

試着時は肩回りの窮屈かな?といった程度だったのですが、先述の重さも相まって数時間も着用していると肩こりとそこからくる気持ち悪さに襲われます。

同じ身長でももう少し華奢な方ならば大丈夫かもしれませんが、ガッチリ体系の方はサイズ感に注意が必要です。
近い内にMサイズに買い直したいと思っていますがいつになることやら…。

最後に

これまでご紹介してきたようにこのバズリクソンズのMA-1は、数多くの魅力を持った大定番フライトジャケットであると思います。

また、本物に忠実すぎるが故にシルエットや重さなどの弱点もありますが、そのスペックや独特の雰囲気は世にある「MA-1」の正に一つの完成形であると言えます。

アメカジのアウターとして外すことが出来ないフライトジャケットですが、このバズリクソンズのMA-1はその中でも大本命と言えるモデルであり非常におススメな一枚です!

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