関東を中心に大きな被害を出した台風15号が過ぎ、一週間が過ぎようとしていますが皆さまのお宅は大丈夫でしたでしょうか?
停電や断水が長く続いている地域もあったようで、これから復旧作業という方もおられるかも知れませんがくれぐれも体調にはお気を付けて下さい。
被害を受けられた方々に、心からお見舞い申し上げます。
幸い我が家は懸念であったバイクも倒れることなく、ほぼほぼ何事もなく無事に過ごすことが出来ました。
しかし、台風の真っ只中に会社に行くことになり、通勤靴に使用しているメレルのジャングルモックがびしょ濡れになってしまいました。
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メレルのジャングルモック(Merrell Jungle Moc)のご紹介【リラックスシューズの名作】
普通の雨でしたら問題ないのですが台風により海水混じりの雨だったようで、スエード表面が荒れてしまい酷い雨染みになってしまいました。
(台風の後のバイクカバーを玄関に取り込んだところ、完全に海の臭いを放っていました…笑)
今回はスエード靴でよくあるトラブルである「雨染み」を除去しましたので、その方法をご紹介したいと思います。
そもそも雨染みとは?
「雨染み」は雨に含まれる汚れ、いわゆる塩分などのミネラルや泥などが、革に定着してしまっている状態になります。
よって、その汚れの多くは水溶性であり、水と専用シャンプーを用いた丸洗いによって除去することが可能です。
今回は汚れた靴を取り扱うこともあり、お風呂場での作業がメインになります。
丸洗いの準備
靴紐を外す
今回はスリッポンタイプの靴なので省略していますが、紐靴の場合はまず靴紐を外しておく必要があります。
ほこりを落とす
スエード用のブラシを用いてブラッシングを行い、スエード表面の埃やゴミなどを除去していきます。
基本的にはスエードの毛を逆立てる方向に汚れを掻き出すイメージで、ブラッシングを行なっていきます。
今回はクレープブラシとワイヤーブラシが一体になっているものを使用していますが、埃やごみを落とす際にはクレープブラシを用いていきます。
洗剤による丸洗い
今回はスエードの定番シャンプーである、M.モゥブレィ(M.MOWBRAY)のスエード&ヌバックシャンプーを用いていきます。
丸洗いの前準備
まずは、洗面器やボウルなどの口の広い容器に水を張ります。
適度な大きさに切ったスポンジに水を染み込ませ、靴の表面全体を濡らしていきます。
この際、スエードの毛流れに逆らうようにスポンジを動かすと、靴全体にムラなく水を含ませることが出来ます。
シャンプーによる丸洗い
水を染み込ませたスポンジに先ほどご紹介したシャンプーを垂らして揉み込み、シャンプーを泡立てていきます。
この泡立てたスポンジで、靴の表面を軽く撫でるように洗っていきます。
この際もスエードの毛流れに逆らうようにスポンジを動かし、シャンプーが全体に行き渡るように広げていきます。
ここまでで簡単な汚れはシャンプーに取り込まれて浮いてきますが、今回は専用のブラシを用いてさらに汚れを除去していきます。
シャンプーの濯ぎとタオルドライ
次にシャンプーと汚れを落としていく作業になります。
まず、水を含ませた綺麗なスポンジまたはタオルを用いて、再び靴全体に水を含ませていきます。
(躍動感がありすぎて、写真がややぼけてしまっています…申し訳ございません。笑)
その後、水に濡らし固く絞ったタオルで靴表面を拭いていき、残っているシャンプーと汚れを除去していきます。
最後に風通しの良いところで半日程靴を乾燥させて、丸洗いは完了になります。
スエードの栄養補給と仕上げ
丸洗いを行なった後はスエードに含まれる栄養や油分なども抜けている状態なので、栄養補給を行なって状態を整えていきます。
使用するのは、またまたM.モゥブレィ(M.MOWBRAY)のスエードカラーフレッシュになります。
このスプレーはスエードやヌバックに栄養を与えつつ、防水効果も与えるため日常のお手入れにもおススメです。
(以前はWOLY製の同等製品を使用していましたが、現在は入手が難しく今回使用したM.モゥブレィ製のものが定番となっているようです。)
栄養補給の前準備
丸洗いによりスエードの毛が寝ている状態なので、スプレーが浸透するようブラッシングで毛を起こしていきます。
この状態では革表面が乾燥したような印象ですが、この時点で表面についた雨染みは綺麗になっています。
靴がきれいになったのでここからは日本製高級靴ブラシである、紗乃織刷子(さのはたブラシ)を使用していきます。
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日本製高級靴ブラシ「紗乃織刷子(さのはたブラシ)」の使用感レビュー
栄養補給スプレーを噴霧
先ほどご紹介したスプレーを靴から30cm程離した状態で、全体に3回程噴霧していきます。
靴表面の色が満遍なく変わるほどスプレーをかけたら、30分から1時間程乾燥させます。
仕上げのブラッシング
最後に、溶液を靴全体に馴染ませてスエードの毛並みを整えるために、ブラッシングを行います。
この仕上げのブラッシングで、スエードの毛を立てるか寝かせるかは個人の好みかと思います。
いずれにせよ、毛並みを整えつつ革表面をマッサージするイメージでブラッシングを行うと良いかと思います。
最後に
これによりスエード靴の丸洗いの行程は終了になります。
最初にあった雨染みも消えて表面も瑞々しく、革表面の状態はかなり復活したかと思います。
しかし、丸洗いは革全体への負担もそれなりにはあるので、部分的な汚れはスエード・ヌバック用の消しゴムや汚れ落とし用のスプレーを使用することをおススメします。
こういった汚れ落とし用のスプレーは特に油性の汚れを落としやすく、服で言うところの油性クリーニングに当たります。
(今回の丸洗いでは水溶性・油性を問わず、全体の汚れを落とすことが出来ます。)
何はともあれ汚れは定着する前に除去することが大切なので、愛着のある靴ほど早くこまめに手入れしていくことが思います!
また、スエード靴の日常の手入れや汚れ落しについても今後記述していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。
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